【コンディショニング講座】第9回クールダウン

2016年2月 2日 15:34
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【クールダウンをしていますか?】
 運動後のクールダウンが重要であることは広く知れ渡っているかと思いますが、実際にその効果を理解し、日々実践している方は意外と少ないのではないでしょうか。練習後や試合後にチームでのルーティーンとして行っているところもあるとは思いますが、ポジションの違いや個々のプレーの特徴、日頃の身体の使い方のクセなどから、酷使する筋肉や疲労の度合いなども変わってきますから、やはり自分の身体に必要なメンテナンスを個別に行う時間も必要でしょう。
 
 女子フットサル選手の競技環境は、タイムスケジュールという観点から見た場合にも厳しい面があることは承知しています。朝から仕事に励み、その後に練習、帰宅後に夕食を済ませたらあっという間に就寝時間、という日々ですよね。週末や祝日も練習や試合、遠方までの移動がさらなる疲労を蓄積させ、リフレッシュする時間も十分にないままに翌日からお仕事。それでも貪欲に上を目指し続けるトップ選手たちを見ていると、そのたくましさに感心させられることばかりです。しかしだからこそ、限られた時間の中でも効果を出す方法や、翌日以降に疲れを残さないための工夫が大切になるのではないでしょうか。
 
【リカバリーもトレーニングの一環】
 トレーニングの後、次の運動までに身体が回復していなければ毎回疲労が蓄積してしまうことになります。フレッシュな身体と披露困憊な身体では、同じ内容のトレーニングでもその質や効果に差が出ることは明確でしょう。酷使した筋肉を早期回復させ、質の高いトレーニングを積み重ねることがパフォーマンスの向上につながることが理解できるかと思います。
 
 また、スポーツは左右非対称なものがほとんどです。そのスポーツ特有の動作を反復することで、身体の一部の筋肉ばかり酷使され縮んでしまうことがありますので、ストレッチなどを活用し、適切な長さに戻してあげることで身体のバランスを調整することも大切です。お風呂上がりなどは筋温も高まり、筋や腱の粘性が低下するため、比較的快適に伸ばしやすくなります。自宅で各部位30秒程度の時間をかけて、ゆっくりと伸ばしてみましょう。また、ストレッチの際には、左右差を感じたり、部位によって緊張が強いところを自覚できたりするので、同時にコンディションのチェックにもなるのです。柔軟性に乏しい部位はセット数を増やすなどして、調整できるといいですね。
 
【リンパへのアプローチ】
 私たちの体内には、血液が流れる血管が全身に張りめぐらされているように存在しますが、その血管に沿うようにリンパ管も存在します。リンパ管は、老廃物や疲労物質、細菌などの有害物質も同時に回収してくれて、節々に存在するリンパ節がこれらのフィルターの役目を担ってくれています。
 
 運動後や自宅で時間のある時に、リンパ節を刺激し、活性化させ、リンパ液の流れを促進させてあげることで、疲労回復に役立てることが可能です。今回は下肢を例にご紹介しますので、是非実践してみて下さい。
 
 直接下肢にアプローチする前に、準備として鎖骨のリンパを刺激しておくとより効果的です。鎖骨の上にあるみぞのような部分を、両手の四本の指を使って優しくなでるように刺激しましょう。
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 次に、鼠径部です。脚の付け根の部分を同じように優しく刺激します。下から上に向かって半円を描くようになでましょう。同様に膝窩リンパ節も活性させます。膝の裏の部分を、両手で円を描くように20回程度なでてみましょう。
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 準備が整ったら、リンパ液を流すようなイメージで身体の下から上へとマッサージしていきます。その際に、リンパ節を経由させるように押し流しましょう。足部から膝の裏へ、続いて鼠径部へといった流れです。通常のセルフマッサージの際に、この流れ(方向)を意識して行うだけでも効果が変わってくると思います。
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 最後に、疲労回復に大切なのは身体への直接的なアプローチだけではありません。食事(栄養)や睡眠(心身の休息)も欠かせない要素です。競技を行うために何が必要かを改めて確認した上で、パフォーマンスの向上へとつなげて下さい。明日も気持ち良く身体を動かせるように、クールダウンまでがトレーニングという意識を持って、取り組んでいきましょう。