【コンディショニング講座】第7回フットサルに必要な身体作り

2015年12月10日 19:15

 

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【フットサルに必要な身体作り】
 
「当たり負けしない身体を作るためにはどうしたらいいですか?」
「攻撃的な守備のために脚力をつけたいのですが…」
「怪我を防ぐために具体的にどんなことをすればいいですか?」
 
 最近では、女子フットサル選手からも身体作りに関する質問を多く受けるようになってきました。もっと強くなりたい、もっと上手くなりたいという意識が、より高まってきた証ではないでしょうか。技術的・戦術的な専門練習以外に、特別な時間を割いてトレーニングを行う機会がなかなか見られなかった競技環境ですから、フィジカルに関しては一から見直すべき部分がたくさんあると思います。逆に、これまで取り組んでこなかったところに着目して強化することで、明らかなパフォーマンスの向上や傷害発生率の低下が期待できるのではないでしょうか。
 
【継続するための工夫】
 
 競技のみに専念できる環境があればいいのですが、女子フットサル界の場合は、タイムスケジュールの中から何とか時間を捻出して練習に励んでいる選手が多いのではないでしょうか。そういった選手たちに、さらに時間を作ってあれもこれもと理想を並べても、現段階ではあまり現実的ではない気がします。大切なのは、可能な範囲で継続できることから始めていく、ということではないでしょうか。
 そこでお勧めしたいのが、ウォーミングアップの工夫です。「ウォーミングアップ」と聞くと身体を温めるというイメージが強いかと思いますが、単純に体温(筋温)を上げるだけでなく、本来はより良いパフォーマンスを発揮するための心身の準備と捉えるべきなのです。
 
ウォーミングアップの目的
1. パフォーマンスの向上
2. 傷害予防
3. 体温(筋温)の上昇
 
ウォーミングアップの効果
1. 筋温の上昇
  筋温を上げることにより、筋力発揮をスムーズにする。
  筋の作業効率を上げる。
2. 筋肉・腱の柔軟性の向上、関節可動域の向上
  動作をスムーズする。
  傷害を予防する。
3. 筋肉への刺激
  脳から筋へのインパルスの伝達をスムーズにする。
4. 神経系への刺激
  反応時間を短縮する。
5. 動作の確認
  競技特性を考慮した動作を通じて主運動にスムーズにつなげる。
 
 どこからどこまでがウォーミングアップか、という細かい議論は横に置き、トップレベルの集団で意識の高い選手たちを見ていると、全体のウォーミングアップが始まる前から、それぞれが入念な準備をしている光景が目に入ってきます。足裏をほぐしたり、ダイナミックストレッチングを行ったり、コアトレーニングを行ったりと、すでにルーティーンが出来上がっている選手もいれば、その日のコンディションに応じて内容を調整している選手もいます。
練習や試合の前に必ず行うべきウォーミングアップの時間に、前述の効果を狙いながらパフォーマンスの向上にもつながるエクササイズを取り入れることで、継続的な強化が可能になり、同時に傷害予防にも取り組めるのではないでしょうか。
 
 FIFAが推奨する傷害予防のためのウォーミングアッププログラム『FIFA 11+』も体幹、下肢筋力、バランス、プライオメトリクス、バランス、アジリティに焦点を当てたメニューを多く取り入れていますし、最近では運動前の準備として、「ムーブメント・プレパレーション」を行う選手も増えてきました。前述の効果を満たし、動作中の安定性を維持しながらも動くべきところの可動性を確保します。正しい姿勢を確認し、動作のための軸作りとしても効果的です。このように、準備をしながらも「強化」「向上」という狙いを含めたメニューを取り入れて継続していくことから始めてはいかがでしょうか。
 
【エクササイズの例】
 
 片足でのスクワットですが、体幹や下肢の強化だけでなくバランスの向上にもなります。女性は特に、膝が内側に入らないように注意しながら行いましょう。
 
1. 右足で立ち、左手は上に上げる。
2. 体を倒しながら腰を落としていき、左手で右足付近の床をタッチする。
3. バランスを取りながら身体を起こし、元の位置に戻る。
4. 5回程度繰り返す。反対側も同様に行う。
 
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