【大会総括】第14回全日本女子フットサル選手権大会

2017年11月13日 19:03

 

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【大会総括】

 第14回全日本女子フットサル選手権大会は、3回目のチャレンジで福井丸岡RUCKが悲願の初優勝を果たした。初出場は福岡県北九州市で行われた第9回大会、当時まだ高校生、中学生が中心のチームでの初出場3位入賞の衝撃から早くも5年が経過。連続6回目の出場での大願成就となった。昨年は得失点差で予選リーグ敗退。そして今大会では公式戦未だ勝利した事のない、アルコイリス神戸との同居。そしてそのアルコイリスとは引き分けたものの、得失点差で敗退の危機に3戦目は20-0のスコアでアルコイリスを得失点差1で上回り、1次ラウンドを突破し、準決勝、決勝を一気に駆け抜けた。

特に公表された訳ではないが、今大会フットサル日本女子代表歴のある5番五十嵐選手が学業の為に欠場。高校生メンバーは重要な局面での起用には慎重になり、6名で回状況。特に予選リーグの3試合目では9番北川選手、13番高尾選手はほぼコートに立っているというスクランブル体制。それだけ厳しい状況だった。五十嵐選手の欠場の他にも実は大学生となり、地元を離れているメンバーもいる。平日の練習には参加できず、学業の合間を縫って週末に帰省して練習参加を続けている。ただ今大会急成長を遂げたのは10番池内選手。身長148cmながらセンスの塊。フットサル日本女子代表サポートメンバーに呼ばれる程の逸材でまさに”小さな巨人”とも言える活躍を見せた。また田中監督が危惧する高校生も少しずつ経験を積み重ね、余裕のある展開の時には出場時間を得て成長を重ねている。ただ田中監督、そして選手も一応に声を揃えるのは「アルコイリスに勝っていない」。今大会引き分けに持ち込んだものの、勝利をしていない事には変わりない。”アルコを倒して日本一”それが丸岡の次の目標になるだろう。

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 準優勝を果たしたさいたまサイコロは昨年予選リーグでアルコイリスと同組となり、1次ラウンド敗退となっていた。実はサイコロは昨年とは状況が変わっていた。日本リーグではプレーオフ進出を逃し、2連覇していた関東リーグでは現時点で優勝の可能性が消失し、地域チャンピオンズリーグ出場権の3位以内も可能性がなくなった。言わば”この大会しかない”と意気込んでの北海道入りだった。ただ初戦のバンブ戦では2点を先制される展開から逆転勝利。続く2試合でも決して楽な試合はなく、大会を通じて終始厳しい展開を強いられた。しかし最後まで戦い抜く強いメンタルを証明したとも言え、さすが日本リーグ参加チームと強く印象付けた。

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 3位には揃って東海勢が入った。メンバー オブ ザ ギャングは全国常連、デリッツィア磐田は初出場、そして己のスタイルを貫き通すギャング、まだフットサルに慣れていないながら、リスクの状況判断が的確なデリッツィアという違いはあるものの、高い個人能力がベースとなっていた事は間違いない。東海勢の4強進出は昨年のUNIAOに続き、2年連続、2チームが1次ラウンドを突破したのは初。特にデリッツィアは優勝候補に挙げられていたSWHL、フウガドールを押しのけての準決勝進出は誰もが予想できなかった。ただこの上との力の差は大きいのも事実。ギャング、デリッツィアをはじめとした東海勢が今後この成績を続けるには、現状に満足する事なく、更に上を目指す強化が必要となるだろう。

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 さて次に触れなくてはならないのは昨年女王のアルコイリスのグループリーグ敗退。アルコは優勝した丸岡と同じ組で2勝1分、得失点差+27で予選敗退。初めて最終日を観戦する側に回ったた。だこうなった時のアルコイリスは怖い。過去に地域の予選大会で敗退した翌年は必ず全日本優勝を果たしている。アルコイリスの逆襲には注目したい。そして兵庫県勢のSWHL、そして初出場ながら優勝候補の一角にも挙げられたフウガドールは実力を発揮できなかったか。戦術性の高い両チームは12分ハーフの試合では相手に応ずる戦略面よりも高い個人能力やよりシンプルで実直な戦い方が必要なのかもしれない。

 他に気になった点はレギュレーションの問題。試合時間、1次ラウンド突破チーム、または昨年の成績や日本リーグ参戦を考慮しない組み合わせ、12分での試合等、今後のレギュレーションのきっかけになるのではないだろうか。いっそのこと男子のように2週に渡っての開催などの方法も。参加16チームというのは第1回大会から変わっていない事もあり、大きな見直しが必要なのかもしれない。代表強化の為にもよりレベルの高い大会になるレギュレーションを期待したい。