フットサル日本女子代表 3-1 "F"Feminina(Fリーグ女子選抜)
得点者:8分6番和泉選手(F)、22分10番中島選手(日本)、30分7番吉林選手(日本)、11番北川選手(日本)
2013年5月15日、この日はフットサル日本女子代表の記念すべき日となった。今年6月、韓国仁川で行われる第4回アジアインドアマーシャルアーツゲームズに参加する前の強化試合として初の公開試合が行われる事となった。舞台は国立代々木第一体育館、フットサル日本代表の前座試合でキックオフは16:00と平日開催では観戦し辛い時間帯ではあるが、それでも約1,000人の観客がフットサル日本女子代表のお披露目を見ようと集まった。
対する"F"Feminina(以下Fリーグ選抜)は関東地域Fリーグの女子チームであるBardral浦安Las Bonitas、PESCADOLA町田Biralinas、府中アスレティックFC女子プリメイラ、P.S.T.C LONDRINA VALENTEから選抜された12名選手で結成。
フットサル日本女子代表のスタメンはGK12番本多選手、10番中島選手、4番芝原選手、5番小出選手、9番関灘選手。試合当初からポゼッションは日本代表だったが、Fリーグ選抜は時折鋭いカウンターで攻め込む。すると前半8分、右サイドでFリーグ選抜2番竹澤選手がディフェンスの股を抜いてゴール前に侵入するとGKとディフェンスの間にパス、ここに走り込んだFリーグ選抜6番和泉選手が合わせてFリーグ選抜が先制する。和泉選手、今回フットサル日本女子代表のサポートメンバーとして選ばれており、この日はFリーグ選抜として対戦。悔しい気持ちを糧に結果を出してアピールする形となった。前半の日本代表は何かおかしい。単純なミスも多く、キャンプの疲れもあったか。前半はシュートはあったものの決定機と言える場面は少なく、セットプレイも不発だった。選手が首をひねりながらハーフタイムへと入って行った。
後半に入り重そうな雰囲気を打ち破ったのはキャプテンの一発だった。後半2分、右サイドキックインからの戦術でキャプテン10番中島選手が右足一閃。豪快なミドルシュートがゴール右上に吸い込まれ日本代表が同点に追い付く。これで緊張がほぐれたのか徐々に日本代表が勢い付いてくる。続く後半8分、相手陣内でのパスカットからチャンスを作り出す日本代表の攻撃をポストとGK長島選手の好守で防いだものの更にマイボールを続け最後は右サイドからインサイドのダブルタッチでカットインしてからの強烈な左足ミドルが決まり逆転に成功する。完全にペースを掴んだ日本代表は36分にも弱冠14歳スーパー中学生11番北川選手が15番小出選手からのピヴォ当てから素早く反転し右足シュートを突き刺した。国内初の強化試合は3-1として日本代表が逆転勝ちを飾った。
現在フットサル日本女子代表の活動は4年に1回のアジアインドアゲームズ、そしてFIFA公認となった毎年開催のフットサルワールドトーナメントだけだが、遠くない時期に女子のフットサルワールドカップが開催されるという噂が流れている。今回当初予定の無かった強化試合だったようだが、本当に貴重な第一歩だったように感じる。現在市民権を得たとも言えるサッカーなでしこJAPANは以前日本代表のKIRINカップの前座として強化試合を行っていた。是非今後も男子と一緒に強化試合を開催しワールドカップに向けて計画的な強化を行えるよう関係者の努力に期待したい。