決勝 東京都選抜 vs 兵庫県選抜 - 女子フットサル|PANNA-FUTSAL

決勝 東京都選抜 vs 兵庫県選抜

2010年3月28日 21:45

東京都選抜 2?1 兵庫県選抜

 

昨年の決勝と同じ20m×40mのピッチ、そして同じ東京都選抜vs兵庫県選抜の戦い。昨年は力強いプレーで5点連続得点で東京都選抜を沈黙させた兵庫県選抜だったが、今年は既に予選Bグループで対戦し、2?1で東京都選抜が勝利している。この敗戦で兵庫県選抜は予選リーグ敗退の可能性が高くなってしまったが、崖っぷちから生還し決勝までコマを進めた。

東京都選抜の先発はGK?手塚選手、?渡辺選手、?宇津木選手、?中島選手、?賀川選手。フィールドプレイヤーのラインナップは予選リーグ2試合目以降同じメンバー。これに対して兵庫県選抜はGK?高田選手、?長嶋選手、?藤田選手、?中野選手、?江口選手を揃えた。試合序盤、東京都選抜がボールポゼッションを高め、リスクを考えながら攻撃を組み立てる。兵庫県選抜はハーフラインやや前にラインを引いた東京都選抜の守備にてこずりなかなか前線までボールが運べず押し込まれる場面が増える。東京都選抜が選手交代をしはじめた前半6分に得点が入った。東京都選抜?中島選手が中央をドリブル突破し左足で強烈なミドルシュートを放つ。GK?高田選手が懸命にセーブするがはじいた所に交代して入ったばかりの?小出選手が詰めて東京都選抜が先制点を奪った。気持ち的に楽になったか東京都選抜が優勢の色を強め、何度か決定機を作るが兵庫県選抜もこれ以上の失点は許さないとばかりに体を投げ打っての守備で追加点を許さない。点は動かなかったが東京都選抜優勢のまま前半は終了した。

後半に入っても兵庫県はGK?岸本選手を投入するが、東京都選抜の優勢は続く。広いピッチを有効に使い、ボールを回す事でフィジカルの強い兵庫県選抜の守備をかわしてサイドで勝負をする。そんな場面が多く見られた。試合が進み次にゴールを奪ったのも東京都選抜だった。?宇津木選手が敵陣内でパスカットし縦へとドリブル。相手ディフェンスとの交錯からこぼれたボールを?服部選手が思い切って左足ミドルシュートを放つと低い弾道が逆サイドのサイドネットに糸を引いたように吸い込まれていった。

ここから兵庫県選抜は前がかりになり、よりシンプルにピヴォへと供給する。それを多少の浮き玉でも懐の深さでボールキープができる?稲田選手、?江口選手が同時に出場するなどして東京都選抜を押し込む。フィクソに陣取る?長嶋選手やGK?岸本選手のロングスローを直接ピヴォへ供給し、サイドからは?中野選手が積極的に仕掛ける。そしてキックインからの落としをシュートする。ゴール前の攻防が増えて緊迫感は高まるが、その攻撃は守備側の東京都選抜には想定通りなのか、あるいは単調な攻撃に慣れてきたのか冷静に対応する。

しかし意外な所から得点が入る。前からのプレスを強める兵庫県選抜のプレスを回避するべくGKへパスを行ったところへ兵庫県選抜?関灘選手が猛然と詰めより、GK?手塚選手のクリアしたキックへ足を伸ばす。この足に当たり跳ね返ったボールは無情にもゴールへ吸い込まれていった。ここで東京都選抜石森監督はタイムアウトを要求。残り時間の戦い方の徹底を指示し、選手そしてベンチ全員の気持ちを落ちつけてから選手をピッチへ送り出していった。兵庫県選抜は同点に追いついた勢いをそのままに更に猛攻を強めるが、タイムアウトで気持ちを切り替えたのか失点前と同様に冷静に対応し猛攻をうまくかわしていた。残りわずかとなった時間帯に左サイドを突破した兵庫県選抜?江口選手からの折り返しをフリーで走り込んだ?稲田選手がスライディングシュートを放つが間合いを詰めて壁を作ったGK?手塚選手にはじき返されてチャンスを逸してしまう。その後リスクを徹底的に排除し相手コーナー付近で体を入れてキープするなどして時間をやり過ごしタイムアップのブザーを聞いた。

見た限りでは東京都選抜で涙を流す様子は見れなかった。むしろ緊張感から解放された笑顔であふれていた。昨年の敗戦からリベンジという十字架を背負って戦った結果、宿敵兵庫県選抜との2試合で勝利した事の安堵感が強かったのだろうか。

試合後にある選手がGK?手塚選手にこう声をかけている場面を見つけた。

「ごめんね辛い思いをさせてしまって」

失点の場面でバックパスしか選択できなかった状況をチームみんなの責任として捉えての言葉だったのだろう。パンフレットの東京都選抜の紹介欄には「困るほど仲の良いチーム」と記載されていた。しかし東京都選抜の本当の強さは案外こういった所なのかもしれない。

 

兵庫県選抜小池監督の談話

?決勝戦の印象を聞かせて下さい。

東京都選抜との対戦では押し込まれる場面が多くなる事を想定していました。前プレに勝機はあると思っていたので後半途中まで0?0で我慢し、終盤に勝負というゲームプランを練っていました。先制点、追加点を取られた事でそのゲームプランが崩れてしまいました。

?20m×40mのピッチで戦い方が変わりましたか?

普段から20m×40mで練習、試合を行っていたので影響はないと考えていました。しかし予選から準決勝の4試合で狭いコートに慣れてしまったのかやや視野が狭くなってしまったのかもしれません。

?東京都選抜の強さというのを感じましたか?

個々が”フットサル”の技術を持っているなと感じます。判断自体はひけをとっていないと感じるのですが、やはりトータルで考えると一枚上なのかなと思います。?中島選手は凄いですね。しっかりと対応するように徹底していまいたが2試合トータルで彼女にやられたという感じは強いです。

?兵庫県選抜の選手についての感想は?

今年も優勝して昨年の優勝がフロックでなかった事を証明したかったです。みんな本当に頑張ってくれたと思います。ただ特定の選手に頼らざるを得ない状況もあったのも事実です。特に?長嶋選手にはフットサルとしてあり得ない程の時間ピッチに立たせてしまった。そこは東京都選抜との大きな差なのかもしれないですね。監督を続けるかどうかは未定です。年度が変わると兵庫県の女子はこれからいろいろ変化があります。その中でお互いに切磋琢磨していく事で自ずと兵庫県のレベルが上がっていくようになって欲しいなと思います。

 

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